西鋭夫 急激な円安を止めろ。止めてくれ。
持ち金が少なくなったので、自国の通貨の価値を落として、印刷して通貨の量を増やせば、金持ちに成れるという発想はどこから出没したのか。
歴史上、成功例はあるのか。
通貨の価値を下げて、泥沼から這い上がれた国家があるのか。
強い通貨を持つ国は、お金持ちなのだ。世界を安く買える。
偉大なるローマ帝国は、贅沢と戦争をやり過ぎ、金がなくなり始めたので、純金の金貨に鉛や銅を混ぜ、金貨の数をドッと増やした。
ローマの金貨の価値が下がる。価値が下がるので、量的緩和(いやな漢字・英語でもいやなQuantative Easing)をする。
劣化した金貨を増やせば増やすほど、貨幣の価値が下がる。
悪循環がさらに悪化し、ついに絢爛豪華な黄金時代を築き歴史に名を刻んだローマは凋落街道をひた走り。
ローマは、鉛に、鉛の毒に冒され、滅亡した。
似たような現象は幕末でも勃発した。
黄金の国ジパングではすばらしい大判小判が鋳造されていたのだが、
カネが必要となった徳川幕府は大判小判に純金ではない金属を混ぜまくった。顛末は美しくない。
輸出が日本の命綱だと声高く超円安を推進される方々がいるが、日本のGDP(Gross Domestic Product)の15%ほどが輸出産業。輸入の方が遥かに多い。
急激な円安の余波を受け、生活必需品を輸入に頼る日本が海外へ支払う金額は厖大に膨れ上がった。
小売り値段は上がり、消費者を圧迫する。
株価が急騰しているので、景気が良くなっていると判断する人たちに、ONE SIMPLE QUESTION。量的緩和を止めたら(いずれ止める)日経は大暴落するのでしょうか。
日経が4万円になるまで、量的緩和をするのか。
アメリカのウオール街が長期の量的緩和で中毒患者のようになっているが、
quantative easingをとことんまでやる、と断言している安倍政権と日銀が薬の調合を間違わないように、とお祈りに近いお願いだ。
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